そのときは突然に


かれこれ中2の頃からずっとずっと愛してやまなかった彼への想いは昨年の10月頃いっきに氷点下まで冷めたわけであるが、半年ほど経った今 これまでの記憶を述べたいと思う


中2の頃クラスメートがジャニーズJr.が好きでなんとなく話を聞いていたら自分もいつの間にか染まっていたという在り来たりなスタートだった。毎月雑誌を買うほどお小遣いのやりくりが上手かったわけではないのでクラスメートの子と協力しながら集めた雑誌の切り抜き。毎週欠かさず日曜お昼のJr.の番組を録画してライブステージを何十回と繰り返し見ていた。中3で受験モードになり、焦燥感に駆られながらも癒しの時間だけは確保していた。そんな中、彼のデビューが決まった。その時は単純に嬉しかった。応援していた人がもっと有名になっていくんだという事実に喜び、自分の励みになった。


高校に上がり、アルバイトを始め、自分の経済力が少し上がった頃初めてコンサートに行った。2008年これが私と横アリの初めての出会いだった。スタンド10列。初めてのコンサート。どこに並ぶかも。この人の多さにもたじろぎ戸惑い座席に着いたら、これ凄いな上から全部見渡せるじゃねーか。隣の子たち遠すぎるとか言ってるけどそんなもんなのかと周りへの疑問も募り始めた頃開始したコンサート。衣装を纏い、スポットライトを浴びる彼を、本物を初めて見たあの夢みたいな心地は正直今でも心に残っている。思い焦がれて届かない場所に居る人がいま自分と同じ空間で歌って踊って手を振って笑っているその状況をぽかんとしながらきっと相当間抜けな顔で見つめていたであろうわたし。見るもの全てが輝いて見えた なんて何かの歌詞かよと思うくらいクサイフレーズだが確かにそうだった。


それからというもの冷めたり高まったり、山あり谷あり乗り越えて沢山の人に出会い別れ私の青春はここにあり、というくらいに充実した日々を過ごしていた。彼らの曲に勇気を貰いながら、大学受験も就職活動も、彼らの存在はなかなか大きかった。片時もウォークマンを手放さなかった。彼らの声に励まされ続けて来た。個人の仕事でも何か決まれば喜び、友人と共有しあって、楽しかった。彼らのことを口にするだけで楽しくて、それだけで充分幸せだったんだ。


彼の考え方とか笑顔とか大好きで人として尊敬してて、私もそんな風に考えられるようになったらいいなぁ、そういう人になりたいなぁって感じたり、私と同じこと思ってるなぁ、って知れたり、色んな感情が重なっていって、彼のことを応援する毎日が当たり前だった。


辞めることなんてないって思ってた。