決定的瞬間


次第に雲行きが怪しくなってきたのは昨年の秋頃のことである。


横浜アリーナのコンサート。ツアー最終日。ツアー最初にして最後の公演を控えていた頃。

かつて初めてコンサート参戦した横アリ。誕生日公演も横アリで過ごしたことがある。初めてファンサを貰ったのも横アリ。1週間公演のうち5日間横アリに通ったことだってある。思い出の横アリ。我らの横アリ。


ここまで行くとただ単に横アリが好きで好きで愛してやまない人みたいだがそういう話ではなく、smart魂最終日の話に戻そう。基本的にネタバレを見る人種なのでここでこうだったああだったという話は知人からも聴いていてそれはそれは期待していたわけであるが蓋を開けてみればなんでしょう。期待しすぎたんでしょうか。正直言うとこんなに楽しくないコンサートは初めてだった。何度同じツアーに行こうと同じセトリだろうといっつも終わりには楽しかった感情で胸いっぱいになるのに、その時ばかりは不完全燃焼。初めての蟠りに自分自身が一番不思議に思っていた。


コンサートに対して不満ばかり出てきていつも以上に毒を撒き散らしていた時にふと思った。気に入らないってことは私の求めているものと彼らが与えてくれたものにギャップを感じたからだ。他の人はそこまで感じていないギャップを私自身は感じてしまった。すなわち私がもとめているものはもっと他の場所にあるということか。


そう思った瞬間にはもう彼らへの気持ちは急激に冷めました。